不良狼は一途に溺愛中

そして翌日。


一緒に学校に行くべく、柚の家まで迎えに行った俺は、彼女を見た途端…ギュッと抱きしめた。


会えなかった分、嬉しさが込み上げてしまったのだ。


学校に着いてからも、休み時間や授業中、彼女のことばかり見ていた。


やっぱり柚は、どんな時も可愛い…。


そんなことを思うあまり、何度か頬にキスしそうになったけれど、恥ずかしがる柚に阻止されてしまった。


そして…昼休み。


早く二人きりになりたい…と思った俺は、授業が終わるなり、すぐに柚を連れて、いつもの屋上へとやって来た。


「なあ、柚。昼メシの前にちょっとお前に触れさせろ。」


「えっ、朝も抱きしめてたじゃない!休み時間だって、手を握ったりしてたでしょ?」


「でも、ここは…まだだから。」


俺は、彼女の顎に手を添えて、ゆっくり唇を塞いだ。



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