不良狼は一途に溺愛中
「そ、そんな…。ダメって言われても…」
俺の声にビクビクしている柚には悪いけど、こればっかりは譲れない。
だって、陸都も君付けなんだぞ?
アイツといつまでも同じ呼び方っていうのも、俺としては複雑な心境だ。
「れ、蓮君…じゃダメ?」
「………っ!?」
柚の綺麗な瞳に見つめられた俺は、言葉を詰まらせてしまった。
そ、そんな潤んだ目で見るのは反則だろ。
危うく、柚のお願いを受け入れようとしちまったじゃねぇかよ。
俺は、ブンブンと左右に首を振った。