不良狼は一途に溺愛中
「さっきから、勝手に色んなこと言いやがって。柚は、いい加減な女なんかじゃねぇ!二度と、柚のこと…悪く言うな。」
掴まれていた腕を荒々しく振りほどくと、早崎を思いっきり睨みつけた。
「そ、そんなに御苅さんがいいの!?」
「前にも言っただろ。柚は…何よりも大切な存在だ…って。俺の好きな女は、アイツ一人なんだよ。」
力強く言い切ると、早崎は唇をキュッと噛んだ。
「…何よ、蓮のバカ。あの女を好きになったこと、あとで絶対に後悔するわよ!」
プイッと俺に背を向けた早崎は、スタスタと歩いて行ってしまった。
全く、相変わらず…鬱陶しいヤツ。
溜め息を一つ零してから、俺は教室へと向かった。
柚を好きになったこと、後悔なんてしない。
今も、この先も…。
絶対に。