不良狼は一途に溺愛中
まあ、仕方ねぇか。
無防備なのは、いつものことだし。
俺が、他の男に近寄る隙を与えないように、柚を守ればいいんだもんな。
「で、今日はどこに行くんだ?」
彼女の腰に素早く手を回して、ピタリと体を密着させる。
柚が俺だけのものだというのを、周囲に見せつけるためだ。
「きゃっ、ちちっ…近すぎるよ!思いっきり体が触れてるじゃないっ!」
案の定、恥ずかしそうに頬を赤く染めながら、離れようとする柚。
初めてデートした時も、同じような反応してたな。
もちろん、そんな抵抗されたところで、俺が離すわけがないけど。
「別に触れてたって問題ねぇだろ。柚は俺の女なんだから。」
「だ、だけど…人がいっぱいいるし、視線が気になるし…」
「こうでもしねぇと俺が安心できねぇんだよ。つーか、周りの視線なんか気にしないで、俺だけ見てろ。そうすれば、何も気にならねぇから。」
ソワソワしている柚に微笑みかけてから、彼女の頬に軽くキスを落とした。