不良狼は一途に溺愛中
「えっと、テスト勉強に専念したいから…。」
「テスト勉強?」
「うん…。来週は期末テストでしょ?だから、家でみっちりやろうと思って…。」
ああ、なるほど。
もうすぐ期末試験があるんだっけ…。
俺自身に何か原因があるのかと思ったけど、違っていて良かった。
だけど……
「試験勉強なんて、ここでやればいいじゃねぇか。なんで、ここに来ることをやめる必要があるんだよ。」
彼女をギュッと抱きしめながら、思ったことを素直に口にした。
試験勉強なら、ここでも出来る。
この校舎の空き教室を使えば、机もあることだし、集中して出来るだろ?
何も家に帰って勉強しなくてもいいじゃねぇか。