不良狼は一途に溺愛中
「私、学校よりも家の方が勉強がはかどるんだ…。今度の試験は問題が結構難しいって噂も聞くし、しっかりやっておかないと不安なの…。」
「ふーん…。」
それで、家に帰って勉強したがってるのか…。
っていうか、今度の試験が難しいなんて噂を流したの誰だよ。
柚を不安にさせるんじゃねぇ。
見えない相手に無性に腹が立ってしまった。
「た、だからごめんね…。テストが終わるまで、放課後に会うのは中断して…」
「それはダメだ。」
「えっ!?」
「柚と過ごす時間が減るなんて、有り得ねぇだろ。」
むしろ、もっと一緒に居たいと思ってるぐらいだっていうのに。
テストが終わるまで、柚との甘くて穏やかなひとときが中断だなんて、耐えられるわけない。
ハッキリ言って無理だ。