不良狼は一途に溺愛中
「冷たくて美味しい〜!」
オレンジジュースを飲んだ柚は、幸せ…と言わんばかりの表情だ。
可愛い…。
コクコクと飲む姿を、隣に座ってジッと見つめた。
このまま、二人で甘い時間を過ごしてぇな。
今日の試験勉強は中止ってことでいいんじゃないだろうか。
そんなことを考えていると、柚は空になったコップをテーブルの上に置いた。
「ジュース、ご馳走さま!喉も潤ったことだし、早速…勉強にとりかからなくちゃ!」
「……………。」
早っ!?
もう勉強するのかよ!
一休みどころか、ほんの数分しか休んでねぇだろうが!!
“頑張るぞ”と気合いを入れている柚の肩を、グイッと俺の方に引き寄せた。