不良狼は一途に溺愛中
試験が終了して、放課後になると、久しぶりに屋上へとやって来た。
この一週間、昼休みも屋上には来てなかった俺たち。
教室で二人で昼メシを食べた後も、柚は教科書を広げて、テスト勉強をやっていた。
そんなにやらなくたって大丈夫だろ……と思ったけれど、一生懸命な姿を見ていると何も言えず、隣でジッと見つめるだけだった。
でも今日、そんな日々から解放されるんだ。
マジで長かったな。
ふぅ…と息を漏らした。
「やっとテスト終わったね!」
「ああ、そうだな。」
柚は爽やかな笑顔を浮かべる。
試験が終わってスッキリした…というような表情に見えた。