不良狼は一途に溺愛中
「なんで、そんなことする必要があるんだよ。」
理由がよく分からない。
眉をしかめながら、柚をジッと見つめた。
「いっ、いいから早く!1分経っちゃうよ…!」
早くしゃがむように促す柚に、尚も疑問を抱きつつ、俺はゆっくりとしゃがむ。
そして、目を閉じた。
「…これでいいのか?」
「うん、バッチリ。」
満足そうな声が聞こえてきた後、柚が俺のすぐ傍にしゃがんだ気配がした。
「今回のテストが上手くいったのは、蓮のおかげだよ…。ほ、本当にありがと…。」
次の瞬間。
「……っ!!」
唇に温かなものが優しく触れた。