不良狼は一途に溺愛中

い、今のって…柚の唇！？


慌てて目を開けると、俺の隣で頬を赤く染めてニコリと笑っている柚が映った。


「柚、お前……」


「キス…しちゃった。」


ふふ…と恥ずかしそうに笑う柚に、体が痺れるぐらいの甘い衝撃が駆け巡る。


正直、柚からキスをしてもらえるなんて思ってなかっただけに、かなりビックリだ。


「いきなり、しゃがんでもらっちゃってごめんね…。立ったままだと、ここに届かないから…。」


そう言って、柚は真っ赤な顔をしながら俺の唇を指差した。


………ったく。


やることが可愛い過ぎるんだよ。


幸せな気持ちが、いとも簡単に心を満たしていく。


柚の体を引き寄せた俺は、腕の中に優しく閉じ込めた。