不良狼は一途に溺愛中
そして、昼休み。
柚と一緒に立ち入り禁止の校舎へ。
屋上だと暑すぎるだろうと思い、空いている教室に入って昼食をとることにした。
「も、もう…!蓮君ってば、今日は私の方ばかり見てたでしょ?視線が気になって授業どころじゃなかったよ…!」
恥ずかしがりながら怒る柚だけど、俺にしてみれば可愛いとしか思えない。
他の女が俺に対して怒ったりしようものなら、鬱陶しく感じるだろうし、鋭く睨みかえすだろう。
好きな女に対する態度って、かなり違うものなんだと、色んな場面で思い知らされる。
「ちょっと、蓮君!聞いてる?」
頬を赤くさせながら俺を不満げに見つめる柚にフッと笑った。
「聞いてるよ。だって仕方ねぇじゃん。今日の柚、いつにも増して可愛いから片時も目を離せねぇんだよ。」
手を伸ばしてポニーテールの髪をゆっくりと梳く。
瞬きをして固まってる柚を微笑ましく感じながら、柔らかい彼女の唇を塞いだ。