不良狼は一途に溺愛中
「柚。」
「どうしたの…?」
「夏休み、出来るだけ俺の家に来い。まあ…毎日でも構わないけど。」
「ま、毎日…!?」
「ああ。夏休みになっても、柚との時間はたくさん確保してぇんだよ。」
真っ直ぐ見つめながら話すと、柚の頬がほんのり赤く染まった。
「あ、ありがと…。私も蓮と会えないのは寂しいから、そう言ってもらえて嬉しい…。」
なんとか聞き取れるぐらいの小さな声だったけれど、柚の言葉を聞いた俺は、笑みが零れてしまった。
寂しい…とか言われたら、何がなんでも毎日会いたい。
あ…。
いっそのこと、柚には俺の家に泊まってもらえばいいんじゃねぇか?
そうすれば、毎日会える。
学校に来ている時よりも、柚との時間が増える。
いい考えだ…と心の中で頷いていた時だった。
「でも…ごめんね。そんなに頻繁には会えないと思う…。」