不良狼は一途に溺愛中
「んっ……」
柚の甘い声が漏れる。
この声を聞くと、歯止めがきかなくて、何度も唇を重ねた。
「れっ…蓮君っ!このままじゃ、お昼休み…終わっちゃう…。」
「俺は、まだ足りないぐらいだ。」
「えぇっ!」
乱れた息を整えている柚からは、驚きの声が零れる。
もう十分…と言った表情だけど、俺が引き下がるわけないだろ。
せっかくの柚と二人だけの時間。
周りに誰もいない。
だから、授業中…お預けくらってた分まで堪能したい。
柚の唇に再び口付けようとすると、“ま、待って!”と声が掛かった。
「どうしたんだよ。俺、待てねぇんだけど。」
ジッと見つめながら訴えると、柚は急に寂しそうな表情を浮かべた。