不良狼は一途に溺愛中
「あ、そうだ…!夕食、どこかで食べていかない?お店も色々とあるし…。」
ね?と柚から笑顔で言われた俺は、辺りをグルリと見回した。
柚と外食もいいけど、俺としては…一刻も早く連れて帰りたい。
さっきから、すれ違う男が柚の方をチラチラ見て行くんだよな。
柚の可愛い表情とか仕草を他の男に見られるのは、かなりイライラする。
俺だけが独り占めしたい。
「柚、外食は…また今度でいいか?俺、早く柚と二人きりになりたいから。」
「えっ?」
パチパチと瞬きをしながら驚いている彼女の手を引いて、足早に歩く。
今後、バイトの話があったら、柚にお願いされても絶対に断ろう…。
そう固く誓いながら、帰る途中…俺は柚の髪や頬に何度もキスを落としていた。