不良狼は一途に溺愛中
「いらっしゃい!蓮、久しぶりね!」
「そうですね。」
軽く会釈して美咲さんに挨拶した。
美咲さんは、背もスラッと高くてスタイルもいいし、かなり美人。
正直、兄貴には勿体ないぐらいの人だと思う。
まあ、兄貴にそのことを言うと本気で怒りそうだから敢えて言わないが…。
「元気そうね!ちゃんと、ご飯食べてる?」
「大丈夫です。なんとか生活してますから。」
美咲さんと話す時、馴れ馴れしいタメ口は禁止だ…と兄貴がうるさいから、一応…敬語を使うよう心掛けてる。
俺としては、話しにくいから止めたいのが本音だ。
「そっか、それなら良かった…。」
安心したような笑顔を浮かべた美咲さんは、今度は柚の方に視線を向けた。