週末の薬指
その後、雰囲気を変えるようにおばあちゃんが明るく誘った事がきっかけで、瀬尾さんと一緒に夕食をとる事になった。仕事が終わってから我が家に寄ってくれたという瀬尾さんは、少し申し訳なさそうにしていたけれど、おばあちゃんの料理は初めてではないらしく、かなり嬉しそうに顔をほころばせた。
「地味な料理で申し訳ないけど、たくさん食べてね。いつも花緒の帰りが遅いから一人で夕飯は済ませるんだけど、今日は大勢で嬉しいねー」
煮物や焼き魚、茶わん蒸しなどをテーブルに並べながら、軽やかに話すおばあちゃんは本当に楽しそうだ。
私だって、おばあちゃんが一人で夕飯を食べている事を気にしていないわけではないけれど、なかなか早くには帰れない毎日。
やっぱり、胸が痛い。
「瀬尾さんはね、この家を建てる時にとっても親身に相談にのってくれたんだよ」
「……そうなんだ」
三人で食卓を囲みながら、おばあちゃんは私に色々と教えてくれる。
「花緒が大学生で、一人暮らしをしてた頃だから、7年も経つんだね。
上棟式のあの晴れた日が昨日のようだよ。本当、あっという間だったね」
「地味な料理で申し訳ないけど、たくさん食べてね。いつも花緒の帰りが遅いから一人で夕飯は済ませるんだけど、今日は大勢で嬉しいねー」
煮物や焼き魚、茶わん蒸しなどをテーブルに並べながら、軽やかに話すおばあちゃんは本当に楽しそうだ。
私だって、おばあちゃんが一人で夕飯を食べている事を気にしていないわけではないけれど、なかなか早くには帰れない毎日。
やっぱり、胸が痛い。
「瀬尾さんはね、この家を建てる時にとっても親身に相談にのってくれたんだよ」
「……そうなんだ」
三人で食卓を囲みながら、おばあちゃんは私に色々と教えてくれる。
「花緒が大学生で、一人暮らしをしてた頃だから、7年も経つんだね。
上棟式のあの晴れた日が昨日のようだよ。本当、あっという間だったね」