楽園に咲く花
ゼロスが軽くミリィを脅して言う。
そう言えば、彼女も諦めるのではないかと思って。
しかし、ミリィは譲らなかった。
「わかりました。この子の世話するから飼ってもいいんでしょ」
「ミリィ、貴女が世話をやめたら魔術の実験に使うんですよ?本当にいいんですか?」
「私がちゃんとにお世話するもの。絶対、この子を守るから」
真剣な眼差しでゼロスを見つめる。
ギュッと堅く噛み締めた口元を見れば、強い信念が感じられる。
「はぁ」
と、ゼロスは深いため息をまた一つついて、
「わかりました。その代わり貴女がしっかり面倒を見るんですよ」
そういいながら、雛鳥の真っ青な毛を一撫でして微笑んだ。
「はい!お師匠様」