終わらないエンドロール

切れた息が落ち着き、舞子はいとおしそうに麻里乃の頬を撫でた。
こつん、と額を付けると、冷たかった。

麻里乃の肌はいつも冷たい。
冷え性らしい。

「麻里乃、冷たい......」
「あたし何も言ってないわよ」

そうじゃなくて、と舞子は笑う。
麻里乃は大人しく舞子と額をくっつけたまま、何よ、と舞子を見つめた。

「体冷えてるんじゃない?」
「ああ、そっちね」
「ちゃんと着たほうがいいよ」
「はいはい」

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