ゼロの行方
序章
「ロボット工学三原則
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、 人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間に与えられた命令に服従し なければならない。
ただし、与えられた命令が、第一条に反す る場合は、この限りではない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反 する恐れのないかぎり、自己をまもらなけ ればならない。
第零条
ロボットは人類に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、 人類に危害をおよぼしてはならない。 」
(アイザックアシモフ著「ロボットと帝国」より)
二十二世紀初頭、人類は宇宙時代を迎えていた。赤道上からは幾つかの宇宙ステーションに宇宙エレベーターが伸び、複数のスペースコロニーが太陽の周りを回っていた。
恒星間航行を可能にするハイパードライブが実用化され、人類は新たな世界へと旅立ち始めた。
また、この時代はロボットの時代でもあった。様々な形態をした産業ロボットから人と見間違うようなヒューマノイドが街に溢れていた。
この物語はそんな時代ある日から始まる。
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