なみだ涙ナミダ




するとはっ、と何かを思い出したように後ろを向いた。どうやら目元を拭いているようだ。

暫くしてこちらを向き、腕を組んだ。

あぁ、もうデレデレタイムは終わりなのか。

「この私が下手に出てあげたんだもの、許さない以外に選択肢は用意されてないし!アンタみたいなバカ野郎に謝った私に感謝すべきだわっ!」

いつもの高杉に戻ってしまったようだ。

以前ならこのケンカ口調がすごくイラついて真面目に切れてしまっただろう。

だが、今はデレた君を見てしまったら切れるなんてありえない。

でも、君との言い争いも楽し気で“今の”俺には丁度いいかもしれない。



光と闇は正反対で、

だけど光は闇があるから

存在を認められていて、

闇もまた、光があるから

分かるんだ。

光のキミは眩しくて、

私は瞬きばっかで、

だけど、私は

自分の罪を許してもらった時の

キミの不意に見せた

笑顔をもう一度見たいと

願ってしまうんだ。





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