なみだ涙ナミダ




***

俺は今、友達と都内にある大型ショッピングモールに来ている。
とくに目的はなくフラフラ見て食べてを繰り返している。

「ねぇ、ジュンジュン?俺アイス食べに行きたいんだけど」

俺のことをジュンジュンと呼ぶこいつは、もちろん俺の友人マサヤ。俺の親友でもあるが。
マサヤの意見に肯定の意思をし、むさ苦しい男4人は4階に移動した。

丁度4階に着いたとき女性の声が聞こえた。

「引ったくりよーっ」

とね。

60前半くらいのおばあさんが息を切らせながら必死に犯人を追っていた。

それを目の前で見ていた俺は、正義のヒーロー的な正義感に溢れた。

「俺っ、あいつ捕まえてくる!」

俺はすぐさま犯人を追いかけた。

「絶対無理だよな」

「俺も出来ないに1000円」

「俺は出来ないにに2000!」

「俺、出来るに500」

なんて言う会話が後ろから聞こえるが、無視。

とりあえず、出来ないにしたマサヤ以外の男共死ね。





< 17 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop