なみだ涙ナミダ




こんな形で私服を見られてしまうなんて。もっとオシャレすれば良かった。

なのに鈴木はラフにポロシャツにネクタイ、長ズボンとさりげなくオシャレだし。
少しむかっ。


「あーあ、あの時のお前は素直だったなぁ!『ごめんなさい』って」

私の真似をしているのか、きゃぴるん、と目を輝かしながら私をバカにしたと同時にあの時のことを思い出した。

「あっ、あれは違うわっ!アンタなんかに私が謝るなんて、何かの間違いだわっ。きっとそうよ」

後半自分に言い聞かせるようになったような気がするが、それも何かの間違いだろう。

鈴木はニヤニヤしながら私の頭に手を乗っけた。

「高杉、かお真っ赤」

そんなこと、もう、知ってる。

「黙りなさいってば...」

俯くことしか出来ない。




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