なみだ涙ナミダ
「それにしてもお前、何か格闘技習ってたのか?」
すぐに聞かれてしまうのかな、と思っていたことを今さら聞かれた。
「メグ姉は何もやってないよ」
私が言おうとしたら春菜に言葉を奪われた。
それを聞いた男性陣は皆して驚いた顔をした。
「メグ姉に面白半分で格闘技の本見せたら、一瞬で取得した。試しに空手習ったけど、一週間で先生の師匠越えを果たしたわ」
春菜がいらんことまで説明したせいで男性陣からキラキラな視線を送られた。
「私に出来ないことなんてないもの」
腕を組み、いつものようにニヤリと微笑む。
「なんかメガネかけるだけで雰囲気すっげぇ変わんのな」
木村、とかいったような男が不意に言った。周りは確かにと私を見る。
「それ伊達メガネ?」
違う、と答えようとするとまたもや春菜が口を開いた。
「家ではいつもメガネよ。メグ姉の視力は0.1すらないし」
またいらん事いうー。