なみだ涙ナミダ
出来事は4日前に起こった。
私は次の授業が移動だったので、教科書を持って階段を降りていた。
前からも鈴木とその友達が階段を登っていた。
気にしないで私は避けながら通っていたとき、事件は起こった。
鈴木の友達とぶつかり、バランスを崩して階段から落ちてしまった。
結構段数があり、激痛が走ることを覚悟していたが、体に全く衝撃がなく反射的に瞑った目を開けてみると、光の住人、鈴木純次が私の下敷きになっていた。
「ってぇ...、キミ大丈夫?」
頭をさすりつつ私への心配の言葉をなげかける。
こういうときは“ありがとう”よ、私。
そう暗示をかけながら口を開いた。