二人の距離。
「でも、嫌そうな顔してたから…。放って置けないじゃん?」
心配そうにあたしを覗き込む…ってか、か、顔近い……!!
整った顔が、徐々に近づいてきてあたしは動けずにぎゅっと目をつぶる。
……ピタッ。
…ピ、ピタッ??
ゆっくりと目を開けると、ドアップの橘くんがあたしのおでこに手を当てていた。
何??何でこんな状況ー?!
周りが、特に女子は口をあんぐり開けて見ているのが目だけ動かしても分かる。
「……くくっ。」
目の前いっぱいに広がっていた橘くんは、笑いながら離れた。
「宮内さん、面白いね。」
…は………はい?