二人の距離。
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『キャーッ!!!何あれ〜?!』
『橘くんがお姫様抱っこしてる〜っ!!』
『キャーー………』
パチ…
「あ、起きた。体は、大丈夫?」
「ん〜?もう朝………!!た、たた橘くん?!何であたしの部屋にいるの?!」
「ははっ、何言ってんの?ここは保健室だよ。」
「う、嘘…。」
あたしは起きて、周りを見渡す。
確かにそこは、来たことないけれど保健室だった。
「起き上がらない方がいいんじゃない?」
心配そうに、あたしを覗き込んで顔が近くなる。
綺麗な顔立ちで人気の理由が、よく分かる。
…あ、また、動けない。
「あのさ、聞いていい?」
「…え?」