通学電車~うさぎ~
「あ…ホントだ」
なんか、春誠くんって呼びたい…
「そのまんまでいいよ。そっちのが、呼ばれなれてるし」
やっぱり、春誠くんって
女子に人気あるよね…?
彼女でもないのに
嫉妬しちゃうよ…。
だって、私。
春誠くんの学校生活なんて
全く知らない。
学食か、給食か、お弁当かも分からないよ…
「うさぎ?」
急に顔を覗かれて、硬直してしまう。
「どうした?」
「あのね…私、春誠くんのこと。全く知らないなって…」