通学電車~うさぎ~
「はいよ。変なとこで女子に優しいよな~お前」
「変なとこじゃねーよ。バーカ」
コイツ、マジウザい。
人の話、聞いてたか?
「ま、そのうち現れんだろ。お前が惚れる女」
「お前の助言なんか要らねーよ。どーせアタんねーから」
そう言って、和毅から離れる為に席を立った。
あーーー
ラッキー……空いた。
和毅の座っている席から、死角になる角の席が空いた。
ここならいいだろ…
俺は席に座ると、昨日から読み更けている推理小説を読み始めた。