【完】Secret Story ‐笠井 龍輝‐
「えっと…じゃあすぐ行くから待ってて」
『着替えとか必要な物も持っておいでー。
あ、それから冷蔵庫ん中の作り置きしたおかずもね』
「は? いや、え?なんで?」
『いいからいいから!!』
……と言うことで、意味もわからぬままに着替えをカバンに押し込んだ。
それから作り置きしていたおかずを保冷バッグに詰め、マンションを出る。
……。
「龍輝ー」
車の運転席から手を振る美奈。
「美奈、どういうこと?」
「アンタさぁ、成績下がりすぎじゃない?
と言うことでー、しばらくウチにお泊まり決定ー」
「……はぁ?」
「とりあえず、行きながら話そ!
家でナオトさんとテツが待ってるんだから、さっさと乗る乗る!!」
……と強引に車に乗せられ、強制的に横山家へと行くことになった。