【完】Secret Story ‐笠井 龍輝‐
俺が、真由の一番近くに…。
……そう、だよな。
俺は真由が好きで、真由も俺を想ってくれている。
この先もずっと一緒に居るって決めたのに、こんなところで立ち止まってどうするんだ。
…ちゃんと向き合って、二人で生きていかなきゃいけないんだ。
「…どう話せばいいかは、やっぱりわかんねぇけど…。
でも、俺にしか出来ないコト、なんだよな…」
「うん」
「…俺、真由に会いに行ってくる」
会って話をして、そして、解決法を探す。
そう思い、立ち上がったけれど…――。
「龍輝、真由ちゃんに会うのは明日にしなよ」
――…大雅が、俺の体を押し止めた。