略奪愛の結末
「道下 メグさんのご家族の方
いらっしゃいますか?」

家族待合室のドアを開けて 声をかけていた

「はい。」
素早く駆け寄って行ったのは 篤朗だった。


私はまだショックから立ち直れていない。

「しばらく集中管理室で様子を見ますので
そこの入り口で消毒して 相談室1にお入りください。
執刀医からお話しがあります。」

篤朗はすぐに立ち上がって消毒を済ませて
一人で手術室のドアに入って行った。

私はなんとか立ち上がったけど
フラフラとして壁に手をついた。

篤朗と
おねえちゃん



付き合ってたの?嘘よね
だっておねえちゃん 不倫相手のことで泣いてたし


篤朗 何か勘違いしてるんだよ。
好きすぎて・・・・・。


相談室には 表情を硬くした篤朗が
腕組みをして一点を見ていた。


沈黙の時間が 息苦しい・・・・。
いつものように 篤朗 何か話して
いつものように私を笑わせてよ


その横顔がおねえちゃんのことだけ
考えてるなんて・・・・悲しすぎる。


私も好きなんだって言葉を しまいこむ。


篤朗の言葉がもし仮に本当 二人が愛し合ってても

ダメだよ・・・・。
絶対に 許さない……。
篤朗は全部 私だけのものだから・・・・・。
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