略奪愛の結末
メグの気持ちを知って けなげでたまらなかった。


「篤朗の夢をかなえてあげられない。
私は家族を増やすことができないもの。」

「俺はメグがいないとダメなんだ。だからそんなこと
考えるな。二人だけでも幸せだよ。
あ 犬や猫を飼おう。子供のように
可愛がればいい…簡単だよ。」

「そう言ってくれるってわかってたから…
飛び込んではいけないと思った。」

メグの瞼にキスをした。

「俺の幸せは 俺にしかわかんない。
メグが心配することじゃない。」

「昨日 篤朗に会って わかったの。
篤朗がいいって叫びそうだった。」


一瞬兄貴とのことが浮かんできた。

「兄貴と 付き合ってるの?」

メグは激しく 首を振る。


「私は苦手・・・・・嫌いなタイプ。」

「付き合ってない?」

「付き合うわけがない……。」

「だけど………。」

俺は頭の中を必死に整理している。

「一度だけ…
そしたら マリを振り回さないって……
私絶対イヤだったから…逸見にマリが振り回されるの。」

「兄貴に?何で?」

「マリが好きみたいなの。」

「誰を?」

「あなたのおにいさんに恋してるみたいなの。」

「え?兄貴?」

マリとの話が食い違ってきていた。
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