略奪愛の結末
卓朗から久しぶりに連絡が来て 職場に
迎えに来てもらった。

「おねえちゃん…ダメだったんだ。」

「メグは…メグはおちないな~。
無理やりはどうしてもできなかったし。」

「卓ちゃんも いい人間なんだね。」

私は笑った。

「メグは特別だからな。」

「みんなどうしてそんなにおねえちゃんが
好きなんだろ。」

「一生懸命でだけど 健気なんだ。
何ともいえない守ってやりたい 男心をくすぐる。」

「あっそ~。で あきらめたの?」

「しばらく会えないな。
かなり嫌われたし・・・・・。」

卓朗は笑った。

「やっぱメグは高根の花ってとこかな。」


その高根の花に 届いたよ あんたのバカにしてる弟

それいったら どうなるんだろう。
一瞬 迷ったけど 

お腹の子のために 我慢した。

「ご両親はお元気?」

「元気だけど そういえば会いたがってたよ。」

「ご挨拶だけしていこうかな。」

「うちに?何で?」

「だって篤朗にはお世話になったし 卓ちゃんにも。」

「実はさ 今日かあさんの誕生日なんだ。
といっても 別に何もしないんだけどさ。」

「マジに?じゃあケーキだけでも 差し入れさせて。」

心の中で やったと叫んだ。
私の作戦は少しづつ スピードを速め始めた。
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