略奪愛の結末
そこには いつもとまた違うメグがいて
俺はそんなメグに激しく興奮する。


メグは今までのからから解放されたかのように
明るい明りの下でいつもよりさらに
艶めかしく喘ぎ 積極的になっていた。

「忘れないで……私のこと…忘れないで…。
マリを幸せにしてって言ってるのに……
こんなこと言って…ひどい女だけど……
今だけは…今だけは……許してね……。」

途切れがちに甘い吐息に邪魔されながら
メグは本心を口にし始める。

「俺のこと愛してるか?」

「うん……愛してる……。」

「マリより大切?」おかしなことを言ってしまった。

「大切よ…篤朗といると気持ちがいいもの。」

「俺はずっと二番目だと思ってた。」

「バカね…あなたは最高の宝物よ……。」

メグがめずらしく馬乗りになって主導権を握る。

「私……頭 バカになりそう……。
こんな私……嫌い?」

長い髪の毛を片方に持ってきて
艶めかしく目を閉じる。

「めっちゃ 興奮する。」

「これが本当に最後だから…篤朗……
めちゃめちゃにして…私をここで殺していいから…。」

スイッチが入った最後の行為
激しくお互いを求めあう。

「忘れないで……私のことずっと愛して…。」

メグが絶叫して 背中に爪を立てた。
激しい痛みが襲ったけど 我慢した。


この痛みは俺への罰
そして俺の下で激しく喘ぐメグからの
贈り物のような気がした。

ヒリヒリとした痛みの中で俺は最後の絶頂を味わう。

「さよなら・・・・。篤朗幸せになってね。」

熱く焼けたような背中から メグの指が離れた。

そして無言で立ち上がって 身支度を整えた。
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