略奪愛の結末

この手紙が　篤朗に届いた瞬間

この恋が終わる・・・・・。


ペンを置いて　また私は泣いた。
お互いこんなに愛し合ってるのに……
別れなきゃならない　おかしな運命だね。


だけど　運命には逆らえない


だけどここにいるのはあまりにも辛いから
どこか遠くに逃げてしまおう。


高校時代の友人が東京で商売をしてると
年賀状が来ていた。
その友人を頼りに　ここを離れることに決めた。


朝一の空港バスには　結構な人が乗っていて
もっと旅立ちはさびしいものかと思っていたのに
そうでもなかった。


今日　篤朗の部屋に手紙が届くだろう。
きっと篤朗は驚くだろうけど
でも　その方がいい……


私が身をかくすことは　三人にとって一番いい選択だと思う。


篤朗とマリの間に
子供が生まれたら　きっと二人は
ちゃんとした家族になれるだろう。

その姿を見るのは　私には残酷だった。
私もどこかで幸せを見つけられたら
笑顔で祝福しよう。


おめでとうって・・・・・。


「バイバイ・・・・・。」


飛行機は初めてだった。
修学旅行は　行かなかったんだった。

初めてのことで緊張しまくったけど
離陸した瞬間　涙がスーッと頬を伝った。