略奪愛の結末

未来を期待する結婚

姉がメールだけをよこしていなくなった。

『幸せ探しの旅に出ます。
赤ちゃんの誕生には立ち会えないけど
篤朗とご両親がいるので安心してます。
幸せになってください。』

やっぱり姉は姉だった。

私のために　もしかしたら自分のためかもしれないけど
遠くへ行ってくれた。

本当はすごく不安だった。
姉と篤朗が　隠れて関係を続けるんじゃないかって


篤朗も姉がいなくなったら
きっと私を愛してくれるようになる。
大きくなるおなかを抱えながら　私は妻の座を
楽しんでいる。


篤朗も優しかった。


優しい・・・・・
うん　優しいよね・・・・。


だけどね
その優しさが　淡々としたものに感じるんだ。


「大好き…。」

背中から篤朗に甘える。

しばらくジッとしているけど　篤朗は
落ち着かないように私を静かによける。

「篤朗は　私をどのくらい好き？」

思い切って聞いてみた。

篤朗は困惑しながら
「メグの妹だから…好きだよ。」

「何それ・・・・・。」

篤朗が立ち上がって部屋を出ようとした。

「私の前でおねえちゃんの名前言わないで。」

「あ　そう。」

「私を見て！！私は　あなたの妻であなたの子供の母になる。」

体が震える。

「わかってるよ。
だけど俺にとっては　メグの大切な妹だから。」

そういうと部屋を出て行った。

「意味わかんないよ。」

クッションをドアに投げつけた。