略奪愛の結末
呼吸が荒くなって 息ができなくなった。

はぁはぁ・・・・

もしかしたらこのまま窒息死するのか
それなら 二人の思うままだ
もしかしたら 二人で私の死を願ってる


私が死んだら 篤朗は
姉と一緒になれるって喜ぶかもしれない。

そんなこと絶対許さない。


「マリ 落ち着けって……。」

私のパニック状態に篤朗が困惑してる。

「死ねばいいって思ってるんだよね。
子供も一緒に…そしたら…篤朗は自由になるもんね。」

「ごめん
そんなつもりで言ったんじゃないんだ。
マリがあんまり自分のことしか言わないから……。」

「おねえちゃんのことばっかり…。」

「俺はメグがどんなにマリを大切に
思っていたのか知ってるから…だからさ……。」

「私だって感謝してるもの…。
だけど 私は一人じゃない
この子を守らないといけないもの・・・。
篤朗の子供だよ?
おねえちゃんが姿を消してくれたのは
私たちへの優しさでしょ?」

私は篤朗にすがった。

「お願いだから…私を見てよ……。
もう後戻りできない……。
愛してよ……おねえちゃんを忘れてよ!!!」

篤朗の手が背中に回って
静かに私をなぜてくれた。


心が穏やかになっていく・・・・。


「私はおねえちゃんが篤朗を好きになる前から
好きだった……。おねえちゃんが不倫してる時から
篤朗を想ってたのに 幼すぎて相手にしてくれなかった。」

「わかった…。もうやめろ。」

私は篤朗の胸の中で息を整えた。
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