略奪愛の結末
車を降りてママは赤ちゃんを抱いて
すぐに家に入って行った。

「荷物は俺が入れるから マリは家に入ってな。」

「ありがとう。」

私が車の外に出ようとすると
「メグがいたらどんな顔するかな。
きっとさ大切な妹の幸せを 心から喜んだだろうな。
メグならきっとそうだ。
あの優しい笑顔 見たいな…。連絡ないのか?」


ムッとした。

「ない。」

「何で メグは姿を消さないといけなかったんだ?」

卓朗はまだ 篤朗と姉のことを知らないんだった。

「わかんない。」

「薄情なもんだよな。普通さ躍起になって探さね?
あれだけ自分のためにガンバってくれてたねーちゃんんこと。
マリはマジ薄情だよな。自分だけ幸せならいいんだ。」

「卓ちゃんに言われたくない。
私より性格わるいくせに。」

「マリさんにはかなわないよ~。
嘘も上手につけるしね。」

「は?何 嘘って。」

「メグが俺にまんざらでもない気があるって言っただろ?
俺をその気にさせておいて…撃沈だった。
ショックでしばらく立ち直れなかった。」

「そんなこと言った?」

「言ったから。」

「卓ちゃん 頭悪いわ。篤朗と大違いだね。
だからおねえちゃんも落とせなかったんだってわかるわ。」

「いいけどさ。
だけど少し成長しないと 痛い目に合うよ。」

みんな姉の肩をもって・・・・・私はいつも悪者扱い・・・。
どんだけ同情買うんだろ。

「卓ちゃんには言われたくない。」

卓朗は笑い出しながら 荷物を家に運んで行った。
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