略奪愛の結末
「メグに対してまだ想いを残しているなら
会わない方がいいよ。メグもそれを怖がってる。」

俺は答えられないでいた。

「卓朗のことね 私高校の時 好きだったの。
でもあいつメグ狙いでさ…私に相談するんだよね。
メグを落とすために手を貸してくれって…ウフフ
今回偶然 仕事で出会って 意気投合して
結婚して……なんか勢いって怖いよね。
ずっと片思いだったのに 結婚したんだから。」

「卓朗を好きだったんだ…。」

「やーね。何その顔。
けっこうモテたんだよ。メグにはダメだったけど。
メグは知ってたんだと思うんだよね。
私の気持ちを……あの子けっこうそういうことに
律儀に反応するから……卓朗はね
そんな私の気持ちも知っててあの頃
他の子に手出しまくってたって白状したわ。
私は苦手だったってアハハ。」


真紀は笑った。

「俺のプライドずたずたにするのはメグと
おまえってだから苦手だったんだって~
メグが卓朗を毛嫌いしたのは
女がらみで私を傷つけてるようで許せなかったみたい。
あの子って本当に回りのことに
気を配って 自分が最後なんだよ。
篤朗とも悲しい結末だったんだってね。」

「・・・・。」

「マリちゃん 何か言ってる?
私のこと 苦手でしょ?ちょっとムカついて
チクチク意地悪しちゃった。」

真紀はそういうと俺の背中をたたいた。

「しっかりしなさい。
おとうさんでしょ?メグの想いを
しっかり受け止めないと。」

俺は今にも泣きだしそうだった。
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