略奪愛の結末
宝物をもう一つ作ったら きっと篤朗はまた
私から離れられなくなる。

どんどん貪欲になって行く自分に気づいているけれど
篤朗をここに縛り付けておくには
それしか考えられなかった。

飛勇も大きくなってきて
そろそろ兄弟が必要だと思ってたし
とにかく篤朗をとどめておく何か強いものが
私には必要だった。


「美味しい~。」

「だろ?何度か接待で使うんだけど
めっちゃ美味いだろ。」

嬉しそうな篤朗。
今日は篤朗の笑顔が何だか多く見られて嬉しい。

「私たち恋人に見えるかな。」

「マリは若いからな~俺はもうくたびれてるだろ?」

「ううん。すごく素敵
家で見る篤朗とはまた全然違うんだもん。」

「そっか?」笑顔に萌える。

美味しいご飯を食べてると携帯が鳴った。

「もしもし~~~あ~~飛勇?
どうしてるの?いい子にしてる?」

「うん いい子にしてるよ。
今日も一杯褒められたんだよ いい子だねって。」

「そう 楽しい?」

「うん 楽しいよ。今度はママもつれて行ってあげるって
じじが言ってた。」

「やった~~!!」

「パパは?」篤朗に変わる。

「飛勇?どうだ?楽しいか?」

篤朗の優しい笑顔……見てるだけで胸がいっぱい。
辛かったけど悪魔のような自分にゾッとしたこともあったけど
飛勇と話ながら目を細める篤朗を見てると
よかったって思うよ……。

篤朗が大好き・・・・・。
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