略奪愛の結末
「よかったな~楽しそうにやってるみたいで。」

「うん 飛勇はほんとに逞しいわ。
あの子ならどこに行っても大丈夫ね。
ママじゃなくても大丈夫そう。」

少しも寂しがらない飛勇にちょっとヤキモチ

「親思いなんだよ。
心配させないようにってさ。
飛勇は賢い子だから きっと我慢もしてる。」

「すごい パパの目にはそう見えるのね。」

飛勇を褒めてくれるとすごくうれしい。
篤朗に嫌われないように飛勇を厳しく躾けてきた。


自分勝手な都合

「どうする?カラオケ行くか?」

もう帰りたかった。
私のやりたいことと言えば 篤朗に抱かれることしかない。


「ううん。帰ろう。」

「せっかく出てきたのに?
そんなにおしゃれしてきたのにもったいないな。」

篤朗が笑う。

「篤朗にみてもらいたくておしゃれしてきたの。」

「そっか~。」

篤朗の腕をとって街を歩く。

「酒飲めばよかったのに…。」

「ダメダメ~~しばらくは禁酒だもん。
飛勇みたいな元気な子授かるように。」

篤朗は少し呆れたように笑った。

「子供ほしくない?」

「いやそんなことないけど 飛勇がいるから…。」

「私は欲しい 篤朗の子供。」

その腕に強くしがみついた。

ちょうど通りかかったところに大きなホテルがあった。

「ね ここに入ってみたい。」

ここでならもしかしたら変われるかもしれない。
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