略奪愛の結末
せっかくの新婚気分が なんだか
私が放った一言で 飛勇の帰りを待つようになった。

飛勇は元気一杯
篤朗の両親と一緒に戻ってきた。

「ほんとにいい子で楽しかったわ。
マリちゃんありがとうね。
本当に楽しくていい旅行になったわ。」

「よかった。
飛勇よかったね 褒めてもらえて。」

「うん みんなにいい子だねって
褒めてもらえたんだよ。」


ツアーの人たちアイドルだったらしい。

「兄貴たちは?」

「そのまま沖縄に飛んだわ。
真紀ちゃんの趣味のダイビングに卓朗が
挑戦するらしいわよ。」

「兄貴 泳げたか?」

「愛ね。今回旅行で 真紀さんにメロメロなのが
おかしくて あのプライドの高い子がおかしかったわ。」

「真紀さん いい教育してるよな。
兄貴 ランニングも始めたらしいし・・・。」

「たいしたもんだな~
うちは息子はいい嫁をもらってくれて
ありがたいな。」

パパがそういうと 私に

「マリちゃんだけにプレゼント~。」

そう言っておみやげをくれた。


「一人で食べちゃうなよ。」

篤朗が言葉を発してくれて
何だか わだかまりが消えた気がした。

「新婚生活はどうだった?」

ママが笑った。


「楽しかったよな。」篤朗がそう言ったので
私は何度もうなずいた。

気まずい気分が吹っ飛んで 私は飛勇を抱きしめた。
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