略奪愛の結末
「眠っちゃった~疲れたんだね。」

飛勇はドライヤーをかけている間からウトウトし始めて
安らかな寝息を立てて眠った。

そう私には 飛勇がいるんだもん。
しっかりしなくちゃ・・・・。

「たまに ビールでも飲むかな。」

篤朗にコップを差し出すと

「禁酒はいいのか?」と言いながら注いでくれた。

「きっと禁断症状でイライラしたんだわ。
やっぱり飲むときは飲まないと…。」

「それなら飲んでほしいな。」

「ごめんね。私 イライラしてて・・・。
飛勇にも心配させちゃってたかも。」

「座ったら。」

篤朗が椅子をひいてくれた。

「飛勇 すごかったね。」

「うん 楽しみだなって思ったよ。」

「行かせる?」

「マリにまかせるよ。マリが大変だからさ・・・・。
俺は土日くらいしか対応できないし それも
あんまりあてにならないしさ。」

「飛勇がやりたいって言うから行かせよう。
頑張る飛勇を見るの すごく楽しかった。
車もあるし 大丈夫だよ。」

「それじゃ 飛勇の才能に乾杯~。」

「乾杯~。」

久しぶりに飲むビールは キリキリしている胃に
かなりの刺激を与えて落ちて行った。

あんなに美味しかったのにビールも
美味しくない・・・・。


病院行ってこようかな

とうとう覚悟を決める私だった。
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