略奪愛の結末
悲しい三角関係
何年ぶりだろう……札幌に戻ってきたのは……。

新居からの眺めは 私が住んでいたところが
見渡せる窓があることにこだわった。


あの風景の中に 篤朗とマリがいる・・・・。


二人には会うことはしばらくないだろう。
広い札幌の街

二人に会わない方が確立は高い。

店の話があったとき 正直嬉しかった。
札幌に戻れる
悲しくて恋しい思い出しかないけれど
それでもやっぱり 雪があって 春を待ちわびる
そんな四季のメリハリが私にはうれしい。


こっちに来て 髪の毛を茶色く染めて 短くして
パ-マをかけた。

別人みたいな私がいる。


いつまでも昔の恋を引きずらないで
この街で堂々と歩いていかなくちゃ。

雑貨の店は 小さくても 充分楽しかった。
アルバイトをローテーションで雇って私は朝から晩まで働く。

働くほかに何もないから
マリや飛勇に何か残せる形で支えて行きたい。


趣味は仕事

相変わらず言い寄られても 彼氏は作れず
一生独身かもね・・・私・・・・。

篤朗の母親と卓朗と結婚した友人の真紀の計らいで
飛勇と初めて会った。
活発で元気で賢くて…何より 篤朗によく似ていた。

「パパにそっくりね。」思わず言ってしまった。

いい子に育ててるマリ・・・・
きっと いい家庭を築いているそう確信した。

私にはできなかった
家族を増やしていくこと。
これでよかったんだと思う。

三人にとっても・・・・・・・・。
< 276 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop