略奪愛の結末
真紀が店にやってきたのはそれから一か月後のことだった。

「ちょっと~メグなの!?
すっかり変わっちゃったからビックリしたわ。」

「そうでしょ~気分も性格も変わった気がするわ。」

そう何だか違う私になったよう
もっと自分に自信をもって まっすぐに・・・
明るく健康的に

そしたら不思議と人生が楽しく感じる。


「どうしたの?逸見と待ち合わせ?」

「ちょっと話たいことがあって。」

「メールくれたらいいのに・・・・。」

「うん ずっと悩んでたんだ。
言うか言わないか……。」

「何?気になるな。」

私はバイトの子に頼んで 真紀と店を出た。

「今週中には雪になるわね~
雪 昔はうんざりだったのに 今は楽しみで仕方ないわ。
久しぶりだからね。」

真紀は話も上の空で

とりあえず入ったお店で夕飯を兼ねて
生姜焼き定食を頼んだ。

「真紀は?」

「私は……いや そんな気分じゃないから
メグ食べて。私はデザートでも……。」

「何なの?」


「あのさ…実はね
マリちゃんのことなんだけど。」

「マリ?」

「私にメグの居場所知らないかって聞いてきたんだ。」

「言ってないよね?」

「うん 言ってない。」

「それならいいけど どんなことがあっても
絶対に言わないで。」

「わかってる…。」
バツの悪そうな顔の真紀

「どうしたの?」

「ごめん 篤朗は知ってる・・・・。
うちのバカがわけわかんないで 喋っちゃって。」

「え・・・逸見バカ・・・。」
真紀の前なのを思い出して言葉をとめた。
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