略奪愛の結末
「どこに出張?」

一瞬間があった気がしたけど 篤朗は

「福岡だよ。」って言った。

「私は九州はあさっていくよ。また会えるかな~。」

「どうかな。」篤朗が笑った。

「篤朗 なんかすごく変わったよ。
スーツも着こなしてるし…大人になった。」

「あはは マリに言われるとは。」

「社会人になると違うのかな。」

「そりゃそうだよ。いっつもいっつも
辛くても頑張ってっからな。」

「そんなにかっこよかったら 女の人
ほっとかないでしょ?」
ドキドキしながら質問した。

いくらおねえちゃんのことが好きだったにしても
こっちにはおねえちゃんより綺麗なひとが
たくさんいるだろうから

「土日も仕事だしさ 出会いはないな。
とりあえず今は 必死だよ。」

篤朗が あまりに素敵すぎて
私はもっともっと恋心があふれ出してきた。

「マリ~~~!!!」

友達に呼ばれた。
列が歩き出した。

「じゃあ 楽しんで来いよ。
またメールして。あ そうだ
できれば俺 この出張中は 返信できないと思うから
マリもかえってからよこして。
めっちゃ激務なんだ。
お偉いさんたちと一緒だから。」

「うんわかった!!バイバイ
早くかえってきてね。」

私は後ろ髪ひかれる思いで 列に戻った。
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