略奪愛の結末

真紀から
マリの治療が始まって入院したことを聞いた。

「マリちゃんに催促されてるの。
会いにいってあげて……時間が限られてる
メグに会いたがってるのよ。
姉妹のわだかまりがもしかしたら消えるかもしれない。」

真紀は病院の名前と病室の番号を教えてくれて


「お願いだから　早く会ってあげて。」といった。


まさかこんな風に再会するなんて想像すらしてなくて

私は病院の前　待合室の前で何度も躊躇した。

会っていいんだろうか
会うことでマリは　満足してくれるんだろうか
篤朗に　迷惑はかからないのだろうか


そんなことばかり考えて　また会えずに家に戻った。


店が始まると面会時間は過ぎてしまう。


いたずらに時間ばかりが過ぎて行き焦りが大きくなっていく。


マリになんて言えばいいんだろう
姉として・・・・

マリは私に何を望んでいるんだろう。


マリのしたいことはすべて叶えてあげたい

それが私の使命なのかもしれない。


店がセール時期に入って休日がとれなかった。
また　マリに会えなかった。


営業時間が終わるころ時計を見てため息が出た。


チリンチリン
閉店間際に客が入ってきた。

「いらっしゃいませ。」

顔を上げるとそこにマリが立っていた。


６年ぶりにみるマリだった。