略奪愛の結末
不倫相手の子供を妊娠した時 
もしかしたら・・・・彼を自分のものにできるかもしれない


そんな期待感に心は躍った。


彼の愛してやまない娘たちに勝てるかも
そんなあさはかな思いは 簡単に崩れ去り
私は絶望の中で


子供を殺してしまった。


きっとまた…いつかちゃんと産める

そんな風に簡単に考えていたからかもしれない
子供が産めないからだになったとき

これは罰なんだと思った。

簡単に次は篤朗の子供を産んで……
幸せに暮らす

そう安易に考えていたんだ。


マリのおなかが大きくなっていくのを見ながら
私はそのお腹の子と 自分がダメにした
子供を重ね合わせる。

飛勇がいたから身をひけた。

二人の幸せを祈って きれいごとで終わらせた。

飛勇がいなかったら
二人を裏切り者だと怒り狂って
マリには

今まであんなによくしてやったのに

あんたのために私がどれだけ尽くしてきたのかとか

振り返った自分の人生を嘆き罵ったかもしれない。



そして自分を見失い……想像しただけで
情けない自分に潰されていたかもしれない。

飛勇は 想像以上に愛らしかった。
そして篤朗によく似ていた。

昔 愛した人に良く似た飛勇
私の運命を変えた飛勇

飛勇に会って たくさん救われた。
私が選んだ道に間違いはなかったって・・・教えてくれた。
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