略奪愛の結末
「マリの考えていることよくわからないわ。
もちろん今まで通り関わって行きたい
それじゃあダメなの?
ママさんだって真紀だっているわ……。
私も手をかせるし……篤朗だってしっかりしてる。」

「うん 私は恵まれてるわ。
回りには心強いサポートがあるから。」


「おばちゃん これとこれを買っても
千円でおつりがくる?」

飛勇はカップと箸とスプーンとフォークのセットを
持ってきた。


「あ・・・ちょっと足りないけど
まけちゃうよ。飛勇くんだから。」

飛勇は

「やったぁ~」と笑って 戻って行った。


飛勇の前ではあまり余計なことも言えず
マリは私から離れて 飛勇のそばに行った。

「飛勇 ほら 昨日話したでしょ。
ママのおねえさんのこと。」

「うん。」

「このおばちゃんが ママのおねえちゃんなの。」

一瞬シーンとしたと思ったら 飛勇が駆け寄ってきた。

「おばちゃんが?ママのおねえちゃん?」


返事に戸惑う。


「そうなんだったら 旅行の時おしえてくれたらいいのに。」

それはそうだよね……


「ごめんね。言うの忘れちゃったわ。」


「おばちゃんなら よかった。
よろしくお願いします。」

飛勇は頭を下げて それからマリを見た。

マリは笑顔で飛勇を見つめている。
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