略奪愛の結末
「おねえちゃん 綺麗だったね。
前よりずっと輝いてて…もしかしたらあれが
本当のおねえちゃんだったのかもしれない。」

私の知ってる姉は
優しくて穏やかで 自分よりも私が優先で
いろんなものを我慢していたけど

はっきり拒否られたりしてると
姉も変わったな~なんて思ってる私がいる。

「ものすごく怒られたんだよね。
それに拒否られたし・・・・。
前は絶対にそんなことしなかったから
なんだか楽しいっていうか……。」

「いつまでもわがまま言ってらんないだろ。
俺たちはメグを裏切ったんだから……
巻き込むな。」


裏切った・・・・・。


「ひどいことしちゃった。
私が諦めれば こんな風にならなかったのに……
一番恩返ししなきゃいけない人にひどいこと
たくさんしてきたから……
どれだけお返しできるかわからないけど
おねえちゃん孝行しなきゃ……。」


姉は篤朗を忘れられなくて
篤朗も姉を想いつづけていて・・・・・

宿命の糸を絡ませたのは 汚い手を使って
横入りした私だった。


「ごめんね 篤朗。」

「ん?」

「寄り道させちゃった。」

「何が?」

鼻の奥がツーンと痛くなった。

愛してる・・・・
だってだって 愛してたんだもの・・・・・。
篤朗が 欲しかっただけ 篤朗の子供を欲しかっただけ

「全部・・・・一杯 ごめんね・・・・・。」
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